最近、素敵だなと思う人がいる。
好きだとかどうこうなりたいとかいうことではなく、「ああ、この人いいな」「モテそうだな」と思って見ている。
優しくて、ノリが良くて、穏やかで、なんとなく品が良い。
人のいいところを見つけるのが上手で、かといって自分が変にへりくだるわけでもない。
お互いの間にあったささいな出来事を覚えている人。
人との距離感の取り方が上手い人。
どうやら今の私は、穏やかでやわらかい空気のある人に魅力を感じるみたいだ。
若い頃はミステリアスで何を考えているのかよくわからない男に惹かれてばかりだったけど、年を重ねて心の安寧を求めるようになったのか。
それとも、がさつできつい印象を持たれがちな自分にはないものを求めて、そういう人に惹かれるのか。
頻繁にコンタクトがあるわけではないけれど、たまに会って言葉を交わすと「ああ、素敵な人だな」と少し心躍る感じがする。
こういう浮足立った「いいなあ」の感覚を身近な人に抱くのは随分久しぶりのことで、まだ自分にこの感情が芽生えることあるんだ、と驚いた。とっくに枯れたと思ってた。
「それ恋じゃん!」という人も居るかもしれないけれど、自分のジャッジでは別にそういうわけではない。
学生時代にあの先輩かっこいいなあって遠くから見ていた、あの感覚に近いかもしれない。
きっと彼にはパートナーが居るだろうし、それにへこんでいるわけでもない。
ただたまに話して、その場の会話を楽しみながら、この人のそばに居る人は幸せだろうなとぼんやり頭のどこかで考える。
ときめきというほどまっすぐで素直な感情とも違うけど、久しぶりの感覚がちょっと楽しい。
「恋じゃない」という自分のジャッジは、もしかしたら臆病すぎる予防線なのかもしれない。
これを取っ払ってみたら何かが変わるのかもしれないけど、特に取っ払うつもりはない。傷付くわけでもないところで見ているぐらいがちょうどいい。恋人がいなくても楽しく過ごせるタイプだし、一喜一憂する体力も惜しいし。
だけど、次に彼に会う予定ができたら、新しいピアスを付けていこうかな。誰にもばれない自己満足。